すきになっちゃえば いいのにさ

ほーるみー らぶみー きすみー

大嫌い、大好き。

踊りが下手だ、下手だと、ずっと言われ続けていた。本人も踊りより歌が好きだとダンス雑誌で言ってしまうほど、メンバーに「正直、お前のダンスはどうにかした方がいいと思ってた」と言われるほど、本人にとっても私たちにとっても避けて通りたいトラウマだったと思う。49を見て神宮寺くんに興味を持ち始め、初めて生で神宮寺くんのダンスを見たのはジャニーズ2020ワールド。嫌いになった。ダンスがひくほど下手くそだったから。こんなやる気のないダラダラした下手くそなダンスを見るために高いチケット代と新幹線代を払って見に来たわけじゃない、と。怒りさえ覚えた。踊りが下手くそだ、たしかに下手くそだった、でも、いつメンはそんなの忘れさせてくれるくらい、バランスの取れた可愛い5人だったし、$10を見た時、嵐の面影を見て、絶対売れると確信した5人を応援しようと思った。元から踊りが上手かった宮近顕嵐、えび座で鍛えられた岩橋とSHOCKで鍛えられた岸くん。流れが来ている中でも、言われ続けていた、「神宮寺だけ踊れないよね。」踊れないけど、Jr.の1番前にいた。踊れないけど、Jr.の真ん中にいた。2年前から、ずっと。踊れないのに、あの場所を守ることができたのは、踊れないことがマイナスにならないほど、本人に魅力があって、プラスにできたからだと今になって思うけど、でも、神宮寺くんを好きになってからも、神宮寺くんのダンスだけは大嫌いだった。努力をしていないわけじゃないのは分かっていた。でも、苦手なら苦手なりに楽しんで欲しかった、必死になって欲しかった。ひとりだけズレるテンポ、ついていけないから省いてしまう細かい振り。見るたび目を覆いたくなった。

あれから3年。踊れない神宮寺くんはもうどこにもいなかった。あの闇突きを遅れることなく踊れている、口ずさみながら踊れている、時折歯を見せて笑いながら踊っている神宮寺くんを見て、踊れないダンスが嫌いな神宮寺くんはもうどこにもいないんだなと思った。なんだか分からないけど、涙が出た。どっかで感じていた。ひとつでも嫌いなところがあるこの人のことを私はずっと応援できるんだろうか、と。神宮寺くんのことは大好きだった、でも、やっぱり神宮寺くんのダンスは嫌いだった。そんな気持ちで応援してていいのかな、と。でも、博多座と梅芸で心は変わった。神宮寺くんのダンスが大好きになった。ピシッと伸びた背筋、細く長い手足、ターンした時の髪の流れ、すごくきれいだった。キレのあるダブルターン、まだちょっと軸がぶれちゃうとこも可愛くて。迷いが消えた瞬間だった。

神宮寺くんのダンスを、神宮寺くんを、好きにさせてくれたジャニフワに感謝の気持ちでいっぱいです。素敵な舞台を、ありがとう。


少し早いけど。紫耀くん、岸くん、岩橋くん、そして、神宮寺くん。ジャニーズヒューチャーワールド、お疲れ様でした。